障害関連

【体験談】うつ病の私が障害者雇用を利用した結果

2021-03-30

パソコンで仕事
体験者
体験者

私はうつ病と不安障害を持っている精神障害者です。

精神障害者保健福祉手帳は3級です。

今回私のブログで体験談を話してくれる方のプロフィール

・30代 男性 Oさん
・精神障害者保健福祉手帳3級
・20歳で発症。5年間通院投薬治療。寛解し一般企業に入社するも再発。
・その後3年間で数回入退院を繰り返す
・就労継続支援 A型事業所を経験し障害者雇用で入社


「自分の経験が誰かの役に立てば。」

という気持ちで記事を書いてくれました。

障害者雇用のメリット・デメリット【入社前】

灰色 職場

 

私が考える障害者枠でのメリットとデメリットについて、入社前と入社後に分けて述べたいと思います。
障害者雇用の入社前のメリットは、企業で勤めるための採用の可能性が広がることや障害者のための支援者がいるので心強いことです。

障害者雇用の可能性とは


障害者雇用で求職活動をすると障害者求人に加えて一般の方向けの求人にも応募できるので仕事探しの幅が広がります。
また、ハローワークの専門窓口に加えて就労支援機関の支援者もついてくれたので心強かったです。
実際に私が障害者枠で就職活動をしていた際に私の支援者から

「一般求人でも企業によっては障害者枠での応募ができることもあるので、気になるのがあったら持ってきていいですよ。」

というアドバイスがありました。
このアドバイスによりさらに応募の枠を広げることができました。
就職活動の際には当時通っていた就労支援機関のスタッフも面接に同行してくれるサポートを受けることができ、一人で不安だった私にとって大きな支えになってくれました。

障害者雇用には時間や制限が多い

 一方デメリットとして、時間や制限がかかってしまうこととそこからくる負担があります。
ハローワークで障害者求人に登録する際にはかかりつけの医療機関の主治医の意見書が必要になります。
これらの手続きには大変時間がかかってしまい、良いと思う求人があってもタイミングによっては活動を進められないことがあります。
また、ハローワークでは主治医の意見書に従って障害者求人前提で案内がされたためどうしても一般求人には応募し辛かったです。
実際にハローワークに行くとまず働ける根拠を示すために医療機関の意見書が必要になりました。
当時私の主治医は就職には否定的な考えだったため、意見書の作成までには病状の安定を含めて約6か月かかりました

精神障害者保健福祉手帳の作成には時間がかかる

人形の医者


さらに障害者手帳があった方がいいと言われたのですが、作成までに2か月ほどかかりました
実際に活動を始めようとした時点で長い期間がかかってしまいました。
また私の場合ですが主治医の意見書には就労可能時間が週20~30時間程度と記載されていたため、ハローワークではフルタイム(週40時間)の求人は紹介してもらえませんでした。
このように働けない期間が長くなるというのは金銭面を含めてに大きな負担になります。
当時実家暮らしだった私にとって家族に対する引け目は大きなストレスになっていました。

»【簡単?】1ヶ月半で精神障害者保険福祉手帳3級取得した道のり基準

 

障害者雇用のメリット・デメリット【入社後】

 

 

入社後に働く中でメリットになったのは、受診の機会が確保しやすかったり働き続けるためのサポートを受けやすくなることです。
働き始めても定期的な受診は必要になり、勤務シフトを組む際にその時間をきちんと確保してもらえたことは良かったです。
急な体調変化の際に受診してもらえたこともとてもありがたく感じました。

また、職場とのやり取りの際に就労支援機関のスタッフが間に入ってもらえたので、働き続けるためのサポートを受けやすくなっていました。

職場での合理的配慮


私の職場は通っていた医療機関の関連施設でした。
そのため定期受診の日には早い時間に勤務終了とし、その後に受診できるようにシフトを組んでもらっていました。
そのため休みの日にわざわざ受診の時間を作らなくても良く、プライベートな時間に充てることができました。
勤務先と医療機関の物理的距離が近く急な体調変化の際に受診しやすかったことことも安心感に繋がっていました。

また、就職前からサポートを受けていた就労支援機関の方が定期的に職場を訪問して状況を確認したり職場との間に入ってやり取りをしてくれました。

特に職場に直接的に言いづらいことを伝えてもらえたことはとても助かりました。

障害者雇用は家計が苦しくなる場合も

 一方働く中でデメリットになったのは家計的な不安と常に隣り合わせだったことや、先の見通しが立ちにくかったことです。
その理由は勤務時間に制限がかかり、勤務時間の短さによる給料の低さです。

私の勤務形態は時給制のパート職員で当初の勤務時間は週4日、1日6時間勤務に設定されていました。勤務時間を延長する際には主治医の許可が必要でしたがなかなか延長の許可が下りず、長く働くことができませんでした。
短時間勤務の条件では自立して生活するのは難しかったです。

障害年金をもらいながら働くことを前提にしていたという話を後から聞いたのですが、当時の私は障害年金を受給していませんでした。
幸い実家暮らしであったため生活費の負担が少なくて済んだのですが、この条件では経済的な不安は常に持っていました。
将来への見通しも立ちづらく、働き続けるモチベーションを保つのにも苦労しました。

»【障害者雇用】無料で使える求人サイトと就労支援6選

まとめ

以上が私が考える障害者枠のメリットとデメリットです。
スムーズに復帰しやすくなる制度だと思います。
また、はじめから活用していた方が受診を含めて体調管理もしやすくなると思います。

一方で様々な制限がついてしまい、経済面も含めて様々な不安も付いてしまいます。
長く働き続け、社会人として自立して生活していくためにも、様々なサポートがあると良いと思います。

以上です。

 

私のブログでは精神障害者の皆さんの体験談をお待ちしております。

あなたの頑張った経験は誰かの勇気になります。

寄稿していただける方はお問い合わせよりご連絡ください。
Twitterからの連絡でも構いません。

お待ちしております。

 

  • この記事を書いた人

ヒカル

37歳バイLGBT/元気そうな精神障害者3級/元障害者枠正規公務員。公務員採用試験は二つの自治体を一発合格しました、民間企業の障害者雇用、障害グレーゾーンを積極的に支援。障害者のため会社3年後に起業決まりました!! 相談、お仕事依頼は問い合わせもしくはTwitterDMにて。 YouTubeでも発信しています。 詳しいプロフィールはこちら

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