睡眠の悩み解決

お風呂あがりは熟睡できない理由を解説【安眠には平温に戻す必要あり】

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「お風呂に入ってリラックスして寝よう」と思ったあなた、もう少し、せめて1時間くらいは起きていて下さい。

お風呂から上がって、体ポッカポッカ状態で布団に入って眠りにつくと、2時間くらい経って目覚めてしまう事が多いのです。目が覚めなくても、睡眠が浅くなりやすくなります。

そこで、この記事ではその理由を睡眠のメカニズムから解説していきます。

1.睡眠サイクルの体のメカニズム

(1)睡眠サイクルとは

良質な睡眠の睡眠サイクルは、寝付いてすぐに一番深い眠りについて、その後だんだん眠りが浅くなって、また深い眠りについて、浅い眠りと深い眠りを約90分サイクルで繰り返すことをいいます。深い眠りをノンレム睡眠浅い眠りをレム睡眠といいます。

健康で良質な睡眠をとることができている人の脳波をもとに睡眠サイクルを表したグラフを下図に示します。

【図1】

深いノンレム睡眠(水色)が3時間くらい、その後のノンレム睡眠はそんなに深くありません。
その浅い方のノンレム睡眠の後のレム睡眠時に目覚める(覚醒)すると、心地良い目覚めだといわれています。

(2)睡眠サイクルの体のメカニズム

[図1]のような睡眠サイクルを形成している体のメカニズムを解説します。

眠りに落ちるとき、体温を下げる

眠ることを「眠りに落ちる」とも表現します。この「落ちる」という言葉は、意識が薄れて瞼を閉じて、その後深い闇に意識が遠のいていく様子を文学的に「落ちる」と表現したものです。

眠りがどんどん深くなっていく様子を、[図1]でみると、グラフが下降しています。意識が遠のいていって、筋肉が弛緩して体が動かなくなる様子がまるで闇に落ちて行くようだということでしょう。

人の身体は、深い眠りに入る時に汗をかきます。寝汗をかいて、その汗が蒸発するときに、体の熱を奪っていき、体温を徐々に下げていきます。
人はリラックス状態の場合、体温が下がるほど意識が遠のき深い眠りに落ちていきます。寝付いてすぐの最も深いノンレム睡眠時の体温は、仮死状態の一歩手前まで下がるといわれています。

眠りが浅くなるノンレム睡眠時は脳が活発に活動している

呼吸も浅いので、脳の活動も弱まっています。そして汗が止まると、血液が体を巡っていますので、体温が徐々に元に戻ろうと上昇し、脳が活発に活動し始めます。
このときがレム睡眠です。そして再度寝汗をかき始めてまた体温が下がっていき眠りが深くなります。

「睡眠中に人は寝汗を1リットルほどかく」といわれているのは深い眠りに入るためなのです。また、そんなに暑くない快適な温度なのに、昼寝をしただけで、じっとり汗ばんだということがあると思いますが、それは、短時間の昼寝がけっこう深い眠りだった証拠です。

寝汗の体温低下はメラトニン効果

また、ノンレム睡眠時の眠りの深さの調節は、寝汗が出ている時間によって調節されます。この寝汗は、副交感神経に支配されていますので、無意識下です。
そして、メラトニンの効果でもあります。だから、副交感神経下でしかメラトニンは作用しません

ちなみに、メラトニンが人を睡眠へと誘うメラトニンは、体温や血圧を下げる効果があり、その影響によって、人を睡眠へと誘います。実際に体温を下げ、血圧を下げているのは、自律神経が大きな役割を果たしています。そしてメラトニンが、この自律神経を操っているのです。

(3)レム睡眠とノンレム睡眠の時の体の状態

レム睡眠時:記憶の部屋の整理整頓

体温が下がって仮死状態に近いノンレム睡眠時には、脳も体も完全に休息しています。

体温が上昇して脳が活発に動き出すレム睡眠時は、脳が何をしているのでしょう。
脳内の昼間に五感がとらえた情報を精査して、長期的に必要な記憶と、そうでない記憶を整理しています。

シャーロックホームズの物語の中で、シャーロックは脳内のことを「記憶の部屋」と呼んでいます。彼の記憶の部屋には、沢山の書物(記憶)が眠っていて、何処に何があるのかを即座に検索できて、必要な書物(記憶)を取り出すことができるのです。
「記憶の部屋」は誰でも持っています

人は、五感でとらえた情報を電気信号に変えて、脳内で整理して情報として脳が認識します。どのような人も五感でとらえた情報を「記憶の部屋」に収めるのです。

長期的に必要な記憶は、記憶の部屋のすぐ取り出せるところに、そうでない記憶は、記憶の部屋の奥の方に持って行くという記憶の部屋の整理整頓をしています。

この記憶の部屋の整理整頓の上手下手が、必要な情報をすぐに取り出せるか取り出せないかに直結し、頭の善し悪しや記憶力の程度を決めるのです。

全ての人が、胎児として誕生した後、五感でとらえた全ての情報を脳内に抱えています。ただ、記憶の部屋の奥に埋もれてしまって、自分で取り出すことができないだけなのです。

だから、精神科の分野では「催眠療法」というものがあって、精神医学の睡眠療法に卓越した医師の手助けによって、無意識下の人の記憶を取り出す治療法が可能だといわれています。

催眠療法では、胎児ができたての耳でとらえた記憶さえも取り出せるという説もあります。

こんなふうに、脳は、記憶(書物)の取捨選択をして、記憶の部屋を走り回って適切な場所に収めるのに大忙しです。

この記憶(書物)を持ち運んでいるときの副産物が夢や寝言だといわれています。

書物を運んでいた記憶の部屋の管理人達が転んで書物(記憶)を落としたときに、綴られていた紙がバラバラになって(電子信号が)中の情報が漏れ出たという感じでイメージして下さい。

脳がこのように活発に動いているときも、体は細胞単位でメンテナンスをしています。それでも、脳が活発に活動している間は、脳の指令によって体は動きます。体に違和感があれば寝返りを打って体勢を立て直しますし、いびきや歯ぎしりもします。夢を見ながら寝言を言ったりするのもこのときです。

ノンレム睡眠時:脳も体も完全に休息(メンテナンス)

ノンレム睡眠時には、脳もぐっすりと休息をしています。この休息中には、脳内のメンテナンスを行っています。脳内物質、例えばストレスホルモンのような体に害をもたらすような物質は、お掃除して体外に除去します。体中の筋肉も弛緩してほぼ動かなくなります。

昼間の紫外線によって痛んだ皮膚や髪の毛、疲労した内臓や筋肉等々、体中の細胞単位のメンテナンスが精密に行なわれます。

寝付いたばかりからの最も深いノンレム睡眠3時間には、成長ホルモンがたくさん分泌されて、主に表皮や髪の毛、筋肉等のメンテナンスに大活躍する時間帯です。この成長ホルモンの分泌が最も活発になりやすい時間帯が、22時から深夜2時くらいです。この時間帯は美容の黄金タイムとも呼ばれています。一説によると、この時間帯は、生活スタイルによって変化するともいわれていて、個人差があります。

この黄金タイムに、この時間帯に寝付き初めのノンレムスイミンが取れたら、美容に関するメンテナンスが最高潮になるからです。

寝付いて初めの3時間の次の浅いノンレム睡眠の時に、内臓のメンテナンスが行なわれます。

ここで、[図1]をみて下さい。初めの最も深いノンレム睡眠(水色部分)と次の浅いノンレム睡眠で、最低限の心身のメンテナンスが終了します。レム睡眠(緑色)が3回訪れた頃です。ということは、5時間弱です。

人は、良質な睡眠が取れたなら、5時間弱の睡眠とベッドの中で寝付くときや目覚めてゴロゴロしている時間を含めると5時間半くらい睡眠時間をとっていたら大丈夫ともいえるのです。但しこれは最低限の睡眠時間で個人差もあります。

睡眠の質が悪ければ、こんな時間では、脳・体のメンテナンスが間に合うはずもありません。

2.お風呂上がり直後にベッドで寝付いてしまったらあなたの睡眠はどうなる?

さて、睡眠中の体のメカニズムをご理解いただいたところで、本題に入ります。

お風呂上がりのポッカポッカ状態で、そのまま寝付いたとします。

お風呂で体も心も十分にリラックスしていますので、すぐに寝付いたとします。一気に深い眠りにつけるでしょう。最適な睡眠サイクルには入れそうです。

脳は、メラトニン作用で、ノンレム睡眠状態に体を向かわせるために、寝汗をかきます。

ここで異常事態です

寝汗をかいても、いつものように体温が下がってくれません。だから、いつものように意識が遠のきません。寝付いたときの体温が高めだったからです。

脳は焦ります。汗をいっぱいかくように汗腺をフル稼働させます。その結果、汗腺の多い首回り、胸回り、脇の下等々が汗ビッショリになります。

脳は、焦るとやり過ぎ傾向になりますので、ここでも汗をかきすぎます。顔は布団からでていますので、汗が蒸発して体の熱を一気に奪っていきます。体がポカポカですから急激に冷えると、冷やっとして目が覚めるというわけです。

せっかくお風呂に入って体をキレイにしたのに、夜中に汗びっしょりで目覚めるなんて、ガッカリです。

目覚めるまで行かなくても、汗びっしょりでのまま眠りが浅くなり、その後の睡眠サイクルも狂ってしまいます。

このように、お風呂効果が台無しになるだけでなく、逆効果になってしまうのです。
だから、適度に体温を下げて平熱になってからベッドに入った方が睡眠に効果的なんですよ。

»睡眠学の権威もおすすめする安眠枕】

3.汗をかいて目覚めた後に良質な睡眠に入り直すにはどうしたら良いの?

(1)すぐにベッドに入らないこと

寝汗で目覚めて、汗を拭いて着替えたら、体は冷えるし、すっかり目が覚めてしまいます。

汗ビッショリ状態に驚いて、慌てて着替えた後は、交感神経が活発です。

体がスッキリしてそのままベッドに入っても、交感神経が活発なので、なかなか眠れません。「眠れない・・・眠れない・・・」と思っていたら、もっとイライラして、リラックスするどころかますます交感神経が活発になってしまいます。

こんな時は、いったん起きあがって、寝室を出ましょう。

いつも眠れずにベッドに入ったまま悩んでいると、「ベッドに入る=眠れない場所」という暗示が脳内にインプットされてしまいます。こうなったら、もはや寝室に入ってベッドを見るだけで、「眠れなかったらどうしよう」という不安に陥って、自ら「眠れない」と自己暗示にかけてしまいます。

一層不眠に悩まされる結果となってしまうのです。

(2)リラックスしてから再びベッドへ

そうならないためにも、寝室を出て、別の部屋で一休みです。

そんな時に、副交感神経を優位に立たせるためには、ホットミルクが効果的ですよ。

ミルクの乳酸は、天然麻酔ともいわれるくらいですから、リラックス効果も高いのです。

このときに、スマホやパソコンを見たりするのは避けましょう。眼球からの光で、朝が来たと思ってしまうので、メラトニンがセロトニンに変換されてしまいます。

メラトニンが少なくなってしまっては、もはや眠りには入れません。

だから、睡眠に悪影響を及ぼすことはしないように心がけましょう。

睡眠に悪影響を与えるNG行動は、下記記事を見て参考にして下さい。

»【参考記事】睡眠障害?と思った人必見!効果的な睡眠環境の作り方を紹介します

本来深い眠りに入って、体のメンテナンスの準備に入ったところなのですから、リラックス状態を維持できれば、メラトニン効果でウトウト眠気が再開できます。そうなってから寝室に戻ってベッドに入れば、深い眠りへとスムーズには入れます。

【結論】良質な睡眠のために平熱の体温でベッドに入るようにしよう

ノンレム睡眠状態に入りやすい環境でベッドに入っても、体温が高すぎると深い睡眠に入れるまで体温を下げようと脳ががんばりすぎて、大量の汗をかいてしまいます。その結果、寝汗で体が冷えすぎて目覚めてしまうというわけです。

つまり、体ポッカポッカ状態でなければ、普通に理想的な最も深いノンレム睡眠状態になれていたのです。

寝付いたばかりに、スムーズに一番深いノンレム睡眠には入れたなら、後は自然と良質な睡眠の睡眠サイクルには入れます。それを、オジャンにしてしまったわけです。

もったいないので、お風呂上がりのリラックス状態を維持したまま1時間ほど経過して、適度に体温を下げてからベッドに入るよう心がけてくださいね。

ちなみに、冷え症だからとか、寒がりだからという理由で、電気毛布や布団乾燥機で、お布団をポカポカにして寝る人も、温まりすぎると、お風呂上がりの体と同じ状況になりやすいので、気をつけてくださいね。

せっかく睡眠環境を整えて、リラックスしてお布団に入っても、寒くてお布団がひえ冷えだったら、いっきに交感神経が優位に立ってしまいますので、睡眠には悪影響です。

寒いと体温を奪われないように、血管は収縮させるために、筋肉が緊張します。そのために、交感神経が活発になってしまうのです。いったん交感神経が活発になっては、再度リラックスするのに時間がかかります。だから、寒い冬に布団を温めるのは一定の効果があるのですが、あなたに合った適度な電気毛布の温度、布団乾燥機をかけてどの程度で布団が適温になるのか等、あなたに合った布団の温度を探ってみてくださいね。

電気毛布は、寝る前に切るか、タイマーにしておくとか、温度を上げすぎない適度な温度にしておきましょう。

»睡眠障害の判断基準

»あなたの不眠はどの睡眠障害なのか

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