睡眠の悩み解決

睡眠最悪!寝起きが最悪だった時に素早く目覚める方法

2021-05-27

朝起きた時にキツイ。身体が重い。午前中は頭がボウッとしている。そんなふうに感じたら、あなたは良質な睡眠がとれていないのかもしれません。

良質な睡眠が取れる方法は、下記記事で解説していますので、そちらを参考にして下さい。

睡眠障害?と思った人必見!効果的な睡眠環境を作りストレス撃退で安眠

この記事では、取り敢えず、寝起きが悪かったときの対処法を紹介していきます。

毎日の生活で、寝起きが悪かったとしても、その日を快適に過ごすためには、良質な睡眠ができなかったことを嘆いても仕方ないので、どうやったら体をスッキリできるかが重要です。但し、あくまで、その場しのぎの一時的な対処法なので、その日の夜は良質な睡眠がとれるよう勤めて下さいね。

1.睡眠中に人の体が覚醒する仕組み

(1)快適な目覚めはレム睡眠の時

寝付いてすぐに最も深い眠りに入って、理想的な睡眠サイクルを繰り返し、浅い眠りの時に自然と目覚める、これが最も快適な目覚めといえるでしょう。

健康で良質な睡眠状態にある人の脳波から、睡眠の深さをグラフ化したのが、下図([図1])です。(深い眠りをノンレム睡眠、浅い眠りをレム睡眠という)

[図1]

最も深いノンレム睡眠の時(水色)に、脳と体の主なメンテナンスが主に行なわれ、浅いノンレム睡眠時には脳と内臓のメンテナンスが行なわれます。そして、目覚めやすくなるのは、緑のレム睡眠時です。

ちなみに、睡眠を深くしたり浅くしたりするのは、寝汗による体温調節です。

(詳しくは下記記事に書いてありますので詳しく知りたい人はそっちを見て下さいね。)

お風呂あがりは熟睡できない理由を解説【安眠には平温に戻す必要あり】

(2)レム睡眠時は体が起き上がる準備をしている

レム睡眠時には、体温も上昇気味で平熱に近い状態まで上がって、目覚めても動きやすい状態になっています。そこで、外からの強い刺激(五感が反応する何か)があれば、心地良く目覚め安いのです。

朝日のような強い光、人の声や音(目覚まし時計等)で目覚めることが多いでしょう。

こういった、レム睡眠時の目覚めやすい状態で目が覚めた(覚醒)したときは、スッキリと目覚めます。

良質な睡眠状態([図1]の被験者)の場合、浅めのレム睡眠の後の3回目のレム睡眠時に目覚め(覚醒)ています。しかし、浅めのノンレム睡眠を2回以上体験した後の「レム睡眠」の文字の時に覚醒しても、体のメンテナンスが十分に行なわれた状態だといえます。

これは、あくまで[図1]の被験者のように、良質な睡眠をとれている人の場合です。

(3)快適な目覚めの時の脳の働き

レム睡眠時に五感が強い刺激をとらえたら、脳が一番はじめに反応します。そして「起きる時間?」といった感じで、まず目を開けて明るさや時計で起きる時間かどうかを確認します。

この目を開けて時計を見る行為も、脳が全身に「オキロー」と警笛を吹き鳴らし、運動神経を全身に駆け巡らせ他結果起きる現象です。瞼を上げて、体を起こし、時計を手に取るという行動。全身の筋肉や骨や腱を動かす必要があるのです。

その前に、眠っている間は、心拍も少なく、呼吸も浅く、血圧も低いので、その状態から、急に目覚ましが鳴って起き上がるということは、火事場のバカ力的に一気に呼吸も心拍も血圧も上げなければなりません。

さらに眠っているときは、筋肉も弛緩しています。レム睡眠中だといっても、とうてい俊敏な動きには対応できません。だから、慌てて起きた時に、ベッドから落ちたり、こけたり、躓いたりするのです。

頭のてっぺんに脳があって、そこから運動神経の電子信号が足先、指先まで全身に指令を飛ばします。全身に指令が行き渡るまで、脳から動かしたい部位までの距離によって時間差が生じるのです。だから、体は起き上がっても、足がついていかずにベッドから落ちたりすることもあります。この状態を人は「寝ぼけた」といいます。

また、寝起きの表情がボウッとしているのは、顔の表情筋が弛緩して動かせる状況にないからです。

寝起きに寝ぼけた反応なのは、脳が五感でとらえた情報を迅速に処理できずにいるからです。返事をしたのに、本人は覚えていなかったりする生返事が生じるのは、脳が全身を稼働させることに大忙しで、まずは内臓や手足を動かすことに精一杯で、顔の表情や思考は後回しになっていたりするからです。

そもそも人だって動物ですから、まずは危険から身を守るために五感と手足を動かすこと、食事や排泄のために内臓機能を稼働させることが第一です。そしてそれらが全部終わって、最後に表情や思考にまで神経が行き渡るのです。

2.良質の睡眠をとれずに寝起きが悪かったときの対処法

寝起きが最悪だった時、それは、下の2種類の状態が考えられます。

  • 良質な睡眠がとれずに体のメンテナンスが不十分だったために、昨日の疲れが残っているから。
  • 良質な睡眠がとれていても、ノンレム睡眠時に無理矢理目覚めてしまった

この2つが考えられます。どちらも、脳はまだまだ眠っていたいのに、脳の意思に反して起きていることになります。

社会生活を営んでいる以上、生活スタイルで決まった時間に起きて、仕事や勉強、家事、その他やるべきことをやらなければなりません。文明が進むにつれて、多くの人は、時間に追われて生活しているのです。

毎日良質な睡眠をとるには、生きにくい世の中になってしまいました。

そこで、目が覚めたときに、寝起きが悪かったことを悔やんでいる暇はないのです。

「昨日の睡眠は失敗した!」と潔く諦めて、快適に動く努力をする必要があります。

5つの方法を紹介しますが、時間が無くて全部できない人は、少なくとも(1)と(5)だけ、あるいは(5)だけでも行ないましょう。

(1)布団の中で大きな伸びをする

目覚ましが鳴って飛び起きる前に、寝たままで良いので、まずは大きく伸びをしましょう。

胸の位置で五本指を組ませ、そのま頭の上に手を上げて両手を伸ばしてから、手を組んだままひっくり返し手の平を上にします。そして足のつま先を自分に近づけるようにして、息を吸って思いっきり伸びをします。そのまま息を止めて5秒維持。

ベッドに仰向けに横になっていますが、イメージとしては、立っていたとしたら、かかと立ちして手を組んでひっくり返し(手の平を上にし)て思いっきりバンザイするような感じです。

次にこの状態のまま、手をひっくり返して、今度は手の甲を上にします。そして、足がつらない程度につま先をそらし、そのまま息を吐きながら5秒維持。もし足がつりそうな人は、足の力を抜くだけでも良いです。

寝起きは筋肉が弛緩しているので、足がつりやすい人もいますので、ゆっくりとつま先をそらせて、少しでも違和感があったら無理せず足の力を抜くだけにしておきましょう。

以上をワンセットにして、3回~5回やってみましょう。時間が無い人は、仕方が無いので1回だけでも良いです。

この動作で、腸が刺激を受けて、脳からだけでなく、腸からも「オキロー」の警笛が全身を駆け巡ります。腸は第二の脳といわれるほど、自律神経に大きな影響を及ぼします。こうして、全身の目覚めが加速するというわけです。

また、この布団の中での体を伸ばす運動は、3回~5回毎朝やるだけで、ゆるいダイエット効果もありますので、一石二鳥です。

(2)寝起きの顔のマッサージ

顔を洗った後に、両手で口角をあげたり、両方の目の目尻の横のこめかみに両手をおいて、目尻をあげるように外向きに円を描き、マッサージを行ないます。こうすることで、目がしっかりと開き意識もハッキリして、表情が出やすくなります。

(3)ストレッチやラジオ体操

ストレッチやラジオ体操の動きが効果的です。

中でも、体の大きな関節、肩関節や股関節を動かすようなストレッチがおすすめですよ。

大きく伸びをしたり、大きく手を回して大きく深呼吸をしたり、腰に手をやって腰を回してみたり、しゃがんだり立ったりするような動作が効果的です。

寝起きの身体は、怪我をしやすいので、絶対に無理をしないようにしましょう。

ふらついたりする人は、座ってできることでも構いません。

俳優の片岡鶴太郎さんは、朝4時に起きて、2時間もかけて、腹筋を使って、腸を動かすストレッチをするそうです。テレビで見たことがあるのですが、非常におやせになった鶴太郎さんのお腹は、見た目でも腸が動いている感じがわかります。

そんな神業的なことは、なかなか真似でき琉ものではありませんが、朝イチに腸を動かすのは目を覚ますのに効果的なので、腸を動かす気分で腰を回すと良いかもしれませんね。

(4)朝風呂に入る

時間のある人は、40度以下のぬるめの朝風呂、またはシャワーを浴びるのが効果的です。

血流が良くなって、血圧が正常に戻りやすいので、目覚めに効果的ですよ。

夜眠っている間に、人の身体は、深い睡眠に入るために寝汗をかくんですよ。その量は、成人で平均1リットルだといわれています。そんなにたくさん汗をかいたのだから、朝風呂に入ると、体がスッキリします。

とくに寝起きが悪く、ボウッとしている人は、湯船に浸かるだけで、血流が良くなって頭に血液がたくさん回りますので、頭がスッキリします。

但し、寝起きの血圧が上がりきっていない低めの時に、急激に熱いお湯に入ると、体がビックリして目は覚めますが、急激に大量の血液が流れ始めますので、血管に大きな負担をかけてしまいますので、あまりおすすめではありません。

(5)朝ご飯をしっかり食べる

セロトニンを増加させるために、その原料となるトリプトファンや、その合成に役立つビタミンB6やナイアシンや葉酸、亜鉛等を摂取するのがおすすめです。これらのセロトニン合成に役立つ栄養素を朝食事から摂取すると、夜の睡眠に効果的です。

ご飯にお味噌汁に焼き魚やゴマ和えや冷奴、卵焼き、納豆、お漬け物のような和の朝食の定番の朝ご飯がおすすめです。

時間の無い人は、納豆ご飯、卵かけご飯に即席のお味噌汁だけでも食べましょう。

朝食をとると、噛む動作で唾液が大量に出て、さらに胃や腸が活発に動きます。噛む動作は、脳に振動が伝わりやすく、目が覚めます。

胃腸が活発に動くと、内臓も完全に目を覚まします。

朝はスムージーを飲むだけ、珈琲を飲むだけ、という人も多いかもしれませんが、飲む行為だけでは、残念ながら目覚めの手助けには効果が少ないともいえます。噛む行為をするのが重要なのです。

昨日良質な睡眠がとれなかったのですから、今日の夜は良質な睡眠がとれるように、ストレスが多い人ほど、朝のセロトニンの原料摂取は重要です。

下記記事で、朝からメラトニンを増やす方法を詳しく書いていますので、参考にして下さい。朝食にとった方が良い食材等も紹介しています。

参考「メラトニンの効果的な増やし方とは、朝イチからセロトニンを増やすこと!」

3.どうにもならない眠気に襲われたら?

(1)昼寝をしよう

寝起きが悪くて、その状態が午前中にずっと継続したら、その時は、思い切って昼寝をしましょう。但し、30分未満がおすすめです。1時間以上の長い昼寝は、脳が起床時間を勘違いして、体内時計を狂わせてしまう可能性があるからです。

起床して、14~15時間でセロトニンがメラトニンに変身して、脳は睡眠の準備を始めます。

この起床の時間がズレたら、夜の睡眠に悪影響を与えてしまうのです。

昼寝の前にカフェインをとっておきましょう。

昼寝をするのに、「珈琲やお茶を飲んだりしたらますます目が冴えてしまうのではないか?」そう思った方はご安心下さい。カフェインが効いてくるのは30分ほどしてからです。目覚ましをセットして30分ほどして起きた時にカフェインが効いてくるので、目覚めがスッキリします。

会社や学校に行って、すぐに昼寝ができない人は、昼休みまで我慢して、まずは急いで昼ご飯を食べます。そして食後の珈琲、または緑茶・玄米茶を飲みましょう。

昼休みの残り時間、たとえ10分~30分、スマホで目覚ましをかけて、昼休みに机にうつぶせになって目を閉じているだけでも構いません。本当に眠気が収まらないときは、簡単に昼寝に入ります。

この昼寝効果は医学的に証明されており、昼休みの後に、敢えて昼寝時間を30分とっている小学校や会社もあるくらいです。ただでさえ、昼食後は眠くなるものです。眠気を我慢して仕事や勉強をするよりも、思い切って昼寝をして勉強や仕事に入った方が、効果的だというわけですね。

余談ですが、昼寝は意外に一気に深い眠りに入るので、心身の疲労回復、記憶の整理に繋がります。

(2)疲労が蓄積している人は栄養ドリンクが効果的です!

昼寝の前に飲むのに珈琲や効果が良いのは、目覚めの効果の高いカフェイン効果だけでなく、珈琲には鎮痛効果があり、お茶に含まれるタウリンには疲労回復効果があるからです。

疲れの激しいときは、栄養ドリンクもおすすめですよ。栄養ドリンクならカフェインたっぷりで、しかも疲労回復効果も手伝って、力みなぎるというものです。

但し、栄養ドリンクは、疲労回復効果よりも、アドレナリン効果で交感神経を活発にして、疲労を感じなくなるくらい火事場の馬鹿力で動いていると思ってください。

疲労感を感じるよりも、交感神経を活発にした効果の方が大きく、疲れに鈍感になっているだけなのです。

つまり、栄養ドリンクに頼るような生活をしていると、交感神経から副交感神経に切り替わったときに、一気に今まで蓄積されていた疲労感が襲ってきて、そこから回復するのに大変な時間を要します。

強すぎる疲労感は、痛みと同じで、脳にとってはものすごいストレスであり、疲労感を我慢することは、交感神経を活発にして、夜の睡眠にも悪影響を与えてしまいます。睡眠障害に拍車をかけてしまう可能性も否定できません。

エネルギードリンクは、あくまでその場しのぎの奥の手だということを意識してくださいね。

(3)昼寝をしても眠気が残るときは?

セロトニンは、目を覚ます効果があります。

ですから、セロトニンを増やすために、大きな関節を動かすリズム運動をしたり、太陽光を浴びたりしてみましょう。

両手で口角を上げてみたり、セロトニンを増やすさまざまな行為をチャレンジしてみましょう。

昼間のセロトニンを増やす方法は、下記記事に詳しく書いてありますので、そちらも参考にして下さい。

参考「ストレスは睡眠障害になる根拠はこれ!メラトニンとセロトニン【簡単な解決策】

【結論】寝起きが最悪だったの日の夜は良質な睡眠を努力が必要


寝起きが悪かった日の一時しのぎの方法を紹介しましたが、これが日常になっては、心身ともに疲労が蓄積してしまって、体や心の病気の引き金になってしまう可能性もあります。

そんなことにならないように、寝起きの悪かった日は、早く帰って夕食をとって、ゆっくりお風呂に入って、睡眠環境を整えて、ゆっくりと休息をとりましょう。

文明が進み、IT機器に溢れ、照明によって1日の時間が長くなった今、「良質な睡眠」は、意識的に睡眠環境を整え、日々の規則正しい食生活の積み重ねに勤め、一生懸命がんばらなければ手にすることができない、かけがえのない幸福の一つなのかもしれません。

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