障害関連

【なぜリワーク?】精神科医が就労を許可するタイミングとは。

いいねの指

 

みずき先生
今回は、精神科医の私が就労を許可するタイミングはいつなのか、ということについてお話しさせていただこうと思います。

 

「早く仕事に復帰したいのに精神科医の許可が降りない!」

と思っている患者さんが多いと思いますので、
その疑問が解決するようにお話しします。

 

ヒカル
休職で休んでる時って早く戻らなきゃって焦るんだよね汗

 

※絶対焦りは禁物です。

僕は精神障害者手帳3級の反復性うつ病性障害ですが、ゆっくり休み、投薬と通院で治療し公務員になれました。

すぐみ仕事に戻らないとお金もないという場合もあると思いますが、

急がば回れ

です。辞めてしまったらそれこそお金がなくなります。

まずはゆっくり治療に専念してください。

 

精神科医が就労を許可するタイミングとは

寝ている猫

まず、精神科医の主治医が、

「休職を勧めるタイミング」

というのはいつなのでしょうか。それは、この一言に尽きます。

「この人は仕事に向かうエネルギーがない。それを絞り出しては命を削ってしまう。」

そう思った時です。
どんな病気であれ、病気と戦うエネルギー、病気と戦って生活するだけのエネルギーしかない場合、
「仕事」というのは余計な気も遣いますし、この精神状態においていいことは何もありません。

それが、「休職を進めるタイミング」です。

 

精神科医が就労を許可するに至るまで

精神科医が就労を許可するためには、

病気によってそれぞれ違う「症状」がどうなっていることが好ましいか

それが大事になってきます。
全ての疾患について説明をすることはできませんが、代表的な疾患については見ていきましょう。

 

統合失調症の場合

統合失調症の場合は「幻聴・妄想がなくなっているor残っていても本人が距離を取れている」場合になります。

統合失調症の代表的な症状は「幻覚妄想」です。

薬物治療によってこの症状がコントロールされていれば、仕事に使ってもいいエネルギーが戻ってきて、「就労許可」が出るかと思います。

 

躁うつ病の場合

躁鬱病の場合は「躁状態」でもなく「うつ状態」でもない、「正常気分」と呼ばれる状況になっていることです。

この状態であれば夜はしっかり眠れますし、日常生活に困ることもないでしょう。

そうすると仕事に割けるエネルギーが戻ってきていますので、「就労許可」が出るかと思います。

うつ病の場合

今現在、うつ病は大雑把に分けると2種類あると言われています。

ひとつめは、昔からあった仕事を頑張って頑張って燃え尽きてしまうというようなうつ病

これが「メランコリー親和型うつ病」と呼ばれるものです。

ふたつめは、仕事に行こうとすると気持ちが落ち込んでいくことができないのだけれども、休みの日の遊びに行くことには普通に出かけていけるというようなうつ病。

これを「新型うつ病(ディスチミア神話型うつ病)」といいます。

うつ病によっての違い

①メランコリー親和型うつ病の場合

このタイプのうつ病の人は、非常に責任感が強く、何事も自分のせいだと思いがちです。

ですから休職をしていても「自分が仕事に行かないとあの仕事が回らない」といったような発想になりがちです。

こういう人は、比較的長い休職をする場合が多いです。

仕事のことをすっかり忘れて、「そうだ、行ってみようかな」と思えるぐらいが就労許可が出るぐらいでしょう。

②新型うつ病の場合

このタイプのうつ病の人は、どちらかというと他責的で、自分が会社に馴染めないことは相手のせいだ、という考え方になりがちです。

これは精神科医それぞれによって違うでしょうが、私は1回の配置転換願いは診断書を作成する場合が多いです。

原因となった人がいなくなると、途端に仕事に行けてしまうこともあります。その段階が「就労許可」の段階ですね。

その他の疾患の場合

強迫性障害、パニック障害、全般線不安障害などなど、他にも休職に至ってしまう病気はあります。

どの疾患にも「生活の他に使わないといけないエネルギーを吸い取られる」だけの困りごとがあるはずです。

この「困りごと」がある程度落ち着いて、生活の他のことにエネルギーを割けるようになった時点が「就労許可」の段階と言えるでしょう。

しかし、他の疾患にも言えることですが、目の前の主治医との相談をしっかりして、一番信頼してください。

私が書いているのは一般論で、あなた専用にカスタマイズされていません。

就労許可になったと言っても全く元に戻っていいわけではない

では、「就労許可」が出たら、休職する前に戻ったようにいきなり働いていいのでしょうか。

これを読んでいる皆さんは「それは無理じゃないか」とわかってくださるのではないかと思います。

そんな時に使うのが、次の「リワーク」です。

 

リワークプログラムのすすめ

リワークプログラムというのは、就労許可が出た段階から、全く元通りの就労になるまで、階段を登るように一段ずつ進んでいきましょう、ということです。

就労許可が出たから今まで通りに働くというのは、1階の窓から2階の窓にジャンプするようなものです。

たとえば

・まずは会社に往復するだけ

・次に午前中に30分別室で滞在する

といったように、徐々に仕事をするようになり、会社にいる時間を増やすといったような、いわばリハビリプログラムですね。

大企業はシステムが整っているので問題ありませんが、中小企業はそう言ったプログラムがないことが多いので、そう言った場合は就労支援センターや通っている精神科のデイケアでのリワークプログラムなど、そういったものを積極的に活用してみてください。

»それでも困った時は就労移行支援を利用してみる

 

 

 

<みずき先生プロフィール>
岡田夕子

2005年国立大学卒業、精神科医。
精神保健指定医、日本精神神経学会専門医・指導医所持。
現在は児童思春期を専門にしながら、精神科だけの病院で働いている。
Twitter、YouTube、TikTokを中心に活動中

Twitter みずき@精神科医
YouTube 精神科医・みずきのこころチャンネル
ブログ みずき@精神科医のブログ

  • この記事を書いた人

ヒカル

36歳バイLGBT/元気そうな精神障害者/元障害者枠正規公務員。公務員採用試験は二つの自治体を一発合格しました、民間企業の障害者雇用、障害グレーゾーンを積極的に支援。障害者のため会社3年後に起業決まりました!! 相談、お仕事依頼は問い合わせもしくはTwitterDMにて。 YouTubeでも発信しています。 詳しいプロフィールはこちら

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